「CPI、PCE、そしてインフレ抑制」の理解

CPIはConsumer Price Index（消費者物価指数）の略称で、消費者が購入する商品やサービスの価格の変動を追跡し測定するための指数です。これによって、物価の上昇や下降がわかります。

一般的なCPIはそうですね。でも、季節によって価格が大きく変動する商品やエネルギーは影響が大きすぎるため、それらを除いたものを「CPI(コア)」と呼びます。これは年間通して比較的安定して価格変動が少ない商品とサービスの価格変動を測る指数です。

PCEはPersonal Consumption Expenditures（個人消費支出）の略で、これは個人の消費行動に基づいた物価上昇を示す指標です。そして、PCEもコアと非コアに分かれています。PCE(コア)は、個人消費支出の変動分の内、物価変動によるものを除いた指数です。

それは物価安定を図る上での一つの戦略で、季節による価格変動が大きい項目が含まれるCPIやPCEよりも、一年を通して安定して価格変動が少ない項目が測定されるコア指数が重視されます。例えば、FRB（米国連邦準備制度）はインフレ抑制基準や利上げ検討材料としてコア指数を見ています。

それは、コア指数がほぼ横ばい、つまりインフレが根強いからです。コア指数が大きく下がる兆しが見えない限り、利上げ据え置きを挟んで様子を見つつ追加利上げが行われることが多いです。