インフレとデフレについて

インフレとは、モノやサービスの価格（物価）が継続して上昇することを指します。これは企業の業績が向上したり、賃金が上昇したり、雇用者数が増加することで経済活動が活性化します。

正確には、デフレとはモノやサービスの価格（物価）が継続して下落することを指します。企業業績の悪化、賃金の低下、雇用者数の減少（失業者の増加）といったことが引き起こされ、経済活動が抑制されることで、貨幣の価値が相対的に上昇します。

賃金が上昇する要素はいくつかあります。企業業績が好調だったり、企業に余力があったり、物価が上昇したりすると、賃金も上がる傾向にあります。また、人手不足や内外の賃金格差なども関係しています。ただし、賃上げはなかなか難しい面もあり、実際の賃上げまでは通常1~2年の遅れが生じることがあります。

インフレ時は、物価が上がりやすいという特徴があります。また、モノやサービスの値上げや賃上げが可能で、競争力の高い製品やサービスを提供できる会社、または技術革新や合理化でモノやサービスの価格を据え置ける会社は業績が上がりやすいです。ただし、これらに当てはまらない会社は経営不振となり、業界から淘汰されてしまうこともあります。

利上げとは、各国の中央銀行が実施する政策金利引き上げのことを指します。政策金利とは金融政策の目標達成のために設定される短期金利のことで、利上げが行われると企業や個人による新規借り入れは減少し、資金の減少により購買活動（消費）も低下するため、物価も下落傾向となります。これは景気を悪い傾向（デフレ）に促すことにつながります。