IMF、仮想通貨課税の問題点と資産分類についてレポート公開

IMFは、仮想通貨が将来的に普及するか破綻するかに関わらず、仮想通貨に対する一貫した課税方法が必要だと指摘しています。特に重要な課題は、保有資産の売却益であるキャピタルゲインの課税と、仮想通貨で物品やサービスの購入が行われた場合には売上税の課税が必要だと言われています。

IMFによれば、仮想通貨の取引が現金取引と同様に税務当局から隠蔽される可能性があるため、一貫した課税方法が必要だとしています。また、仮想通貨の匿名性により、脱税が容易になる可能性もあると指摘されています。

IMFは、環境への影響を理由に、プルーフ・オブ・ワーク（PoW）を採掘するマイニング事業者に課税するという提案についても議論しています。また、仮想通貨市場の公平性を確保するため、大量保有者と少量保有者の課税に関しても検討されています。IMFは仮想通貨のキャピタルゲインに20％の税金を課した場合の税収についても試算しており、高騰していた2021年には世界で約14兆円の税収が得られたとされています。 さらに、各国では仮想通貨税制の整備が進められています。日本の国税庁は法人税に関するルールの一部改正を行い、企業が自社で発行した仮想通貨の時価評価に関する解釈通達を出しています。また、米国でも民主党の下院議員らが仮想通貨取引に関する報告規則の発令を求める書簡を提出しています。